こんにちは、食育インストラクターの中根千恵です。

「食品添加物」と聞くと、何か身体に悪いイメージを持っている方もいらっしゃると思います。

実際はどうなのでしょうか？

食品添加物とは、食品を製造する際に加工や保存の目的で使われる調味料・保存料・着色料などの総称です。

この食品添加物は、不特定多数の人が食べ続けていても安全なように、厚生労働省が確認しています。

その上で使用を許可されたものが使われるように義務付けられていますので、ある意味安心なものではあります。

ですが、現在使用されている食品添加物の1つ1つは厳しい基準をクリアしているとは言え、不安があるのも事実。

なぜなら、複数の組み合わせによる相互作用の組み合わせは何百種類もあり、その点については充分な研究・安全性が確認されていないのが現状だからです。

日本で使用が認められている食品添加物は、次の4種類に分類されています。

安全性・有効性が確認され厚生労働大臣が指定した化学合成品
＜例＞甘味キシリトールなど

長い期間、使用されてきて実績のある天然添加物
＜例＞紅花の色素から作られている食紅など

香料として使われる天然添加物
＜例＞シナモンなど

食品として利用されている材料を他の目的で使用するもの
＜例＞ターメリック（食材：カレー、添加物：着色料としてタクアンに使用）

主要な用途別に、よく使われる添加物をご紹介します。

• 使用目的：食品に甘味をあたえる
• 物質名　：キシリトール、アスパルテーム など

• 使用目的：食品にうまみをあたえる
• 物質名　：L-グルタミン酸ナトリウム など

• 使用目的：食品に色をつける
• 物質名　：クチナシ黄色素、食品黄色4号 など

• 使用目的：カビや細菌を抑え保存性を良くする
• 物質名　：ソルビン酸など

• 使用目的：食品に香りをつける
• 物質名　：オレンジ香料、酢酸エチルなど

• 使用目的：食品に酸味をつける
• 物質名：クエン酸、乳酸、酢酸 など

以上、よく聞く6つを挙げましたが、他にも多くの食品添加物があります。

冒頭でもお話ししましたが、あまりにも多すぎて、「何と何を混ぜたら人体に影響を及ぼすのか」という研究が行き届かないという現実があります。

「食品添加物＝悪」というものではありませんが、多く摂取して良いこともありません。
まずは、スーパーで手にした食材に何の添加物が含まれているのかをチェックする習慣が大切です。

また、出来合いの惣菜等ばかりではなく、手作りの食事を心がけましょう。

子ども向けのお菓子には、添加物として着色料が多く含まれているものが多いのが現状です。

あまり神経質になりすぎるのもよくないですが、何色ものカラフルなお菓子は時々与える程度にしましょう。

A：原材料名をチェックしましょう。

添加物は「使用量の多い順」で表示されています。

着色料・保存料が、原材料名の前の方に書かれているものは、なるべく避けた方が良いです。

A：糖類の含有量が違います。

無糖は糖類が含まれていない、という意味です。

砂糖無添加は、砂糖以外のブドウ糖などが含まれている場合があります。

A：危惧するほど危険とまでは言えません。

JASマークが付いているものは保存料・合成着色料の使用が認められていませんので、危惧するほど危険な添加物は入っていません。

ですが、天然由来系の添加物は含まれています。

あまり神経質になる必要はありませんが、添加物の過剰摂取に繋がりますので、食べ過ぎないようにすることをお勧めします。

身体は食べたもので作られていきますので、食材には充分注意したいものですね。
そのためには選食する知識が必要です。

また、日本の農業・漁業などに関心を持つことは大変重要です。
家族で食に興味を持って話し合いができる食卓作りを心がけましょう。