「子宮頸がん」と「子宮体がん」の違いは?子宮癌の原因・症状・予防方法
薬剤師が解説する、2種類の子宮がん「子宮頸がん」と「子宮体がん」の違い。原因・自覚症状の有無・かかりやすい年齢、どれも異なります。予防法も紹介。
こんにちは、薬剤師の宮本知明です。
皆さんは、乳がんについては知ってることも多いかもしれません。
では、子宮がんについてはいかがでしょうか?
子宮には有名な2つのがんがあります。
それぞれについて、何か対策はしていますか?
今回、子宮に関係する2つのがんの病態と予防について解説します。
膣の少し入った子宮の入口(子宮頚部)にできる癌を「子宮頸がん」と呼びます。
主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が、多くの場合関わっています。
以前はワクチンが存在しましたが、副作用のほうがリスクが高いということで、日本ではワクチン摂取が自粛されています。
HPVは性交によって感染するウイルスで、性交を経験した女性のうち約10%がHPVに感染し、さらにその10%の人でがんの危険性が高まると考えられています。
以前は、30歳代後半の女性に多い癌でしたが、性交を行う年齢が以前より低年齢化しているため、20歳代の女性にも起きています。
早期では症状が出ない場合がほとんどで、進行すると次のような症状が現れます。
- 異常なおりもの
- 不正出血
- 性交中の出血
- 下腹部の痛み など
膣周辺の衛生環境を整えることが一番の予防法になります。
避妊具を装着することも大切ですが、性交前後にシャワーで陰部を洗うようにしましょう。
また、下着を常に衛生的に保つためには、買い換えの頻度も大切です。
最低でも半年に1回総入れ替えするようにしましょう。
また、ウイルスが原因ですので、免疫力を強化するために適度な筋肉をつけて体温を上げることや、冷え性予防に子宮を「よもぎ蒸し」や「小豆カイロ」で温めることも効果的です。
子宮の内側を覆っている子宮内膜からできる癌です。
女性ホルモンのエストロゲンが関わっている場合が多く、肥満・遅い閉経・出産経験がないなどの条件に当てはまる場合には、発症する危険が高まるので注意が必要です。
40代から増加し始めますが、近年は食生活の変化、少子化などによる環境の変化で、年齢に関係なく増加傾向にあります。
全子宮がんの40%を占めます。
次のような症状が見られます。
- 不正性器出血
- おりもの
- 排尿痛
- 性交中の痛み
- 下腹部の痛み など
脂肪分の多い食事をすると体脂肪が増え、コレステロールが増加するためエストロゲンの材料になりやすくなります。
近年では、外国産のオスの輸入肉類にエストロゲン注射をして柔らかくしたものが販売されています。
これは、過剰なエストロゲン摂取に繋がります。
肉類をいただく時には脂身を切り落とすか、しゃぶしゃぶでいただきましょう。
また、豆乳の大豆イソフラボンの取りすぎも、「エストロゲン様作用」と言いまして、エストロゲンと似た作用を示すためほどほどにしましょう。
陰部は、少々おろそかにしがちかもしれませんが、清潔に保つことは生理痛予防にも関係してきますので気をつけてみましょう。
また、子宮体がんの話は、乳がんにも共通する内容ですので、同時に予防するようにしましょう。
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薬剤師/ジェモセラピスト/漢方ソムリエ。病院薬剤師を経て“薬と共存しない生活”の念いからホリスティックな健康観と出逢う。現在は、新婚女性、新米ママさんを西洋医学・東洋医学・自然療法の良さを合わせた統合医療の知識をもった“ホリスティックな健康観を持つ女性”に育成する活動をしている。
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