食品表示法の改正、何が変更された?栄養表示の気になるポイント4点 (2/2)

執筆者: 佐々智雄 職業:野菜ソムリエ/アスリートフードマイスター


「トクホ」は国の個別審査を通過することが必要です。
それに対して「機能性表示食品」は「届出制」の制度。
「事業者の責任において」科学的根拠をもった機能性を表示できるものです。


販売の前に、その科学的根拠も含めた情報公開が必要で、消費者庁のページに公開されます。

 

  • 消費者庁 機能性表示食品に関する情報

http://www.caa.go.jp/foods/index23.html


但し、あくまでも「企業の責任において」が前提であり、第三者機関が審査したものではありません。
だからこそ消費者の「選択力」が必要になってきます。


少なくとも「公開情報をチェック、確認することができる」ということを、消費者は知っておきたいですね。
ただし実際には、そのような情報を確認しても、何を信じて判断すればよいのか難しさも感じています。

 

 

4. 生鮮食品も栄養機能表示の対象に

機能性表示食品については「加工食品」、「生鮮食品」ともに対象となります。
また同時に「栄養機能食品」についても、従来の「加工食品と鶏卵」だけでなく「生鮮食品」も表示できる対象となりました。


ただ売り手側が、生鮮食品の栄養表示にメリットを見いだし、お金と手間をかけてまで栄養表示をするのかどうか。
これからの動向に注目です。

 

栄養表示は理想的な食生活に必要?

生鮮食品と昔ながらの基本調味料で成り立っている食生活。
加工食品は少な目に、サプリメントに頼ることがなくとも、栄養バランスのとれた食生活が出来れば理想的ですね。

 

そのような食生活が出来ているのであれば、そもそも「栄養表示」自体をあまり気にすることもないのかも知れません。

 

ですが、アスリートにとっては、状況に応じてサプリメントを用いて栄養補充することは、必要かつ有効です。

 

 

今後、「食材」の選択に役立つ場面が増えるかも

また今後は、生鮮食品にも栄養表示が可能となったり、加工食品全般の栄養成分表示の義務化などにより、サプリメントとしての使用だけでなく、食事の中で使う「食材」としての食品選択に役立つ局面が増えてくるかも知れません。

 

おわりに

新法の施行は2015年ですが、5年後の2020年4月までが猶予期間であり、栄養表示された食品はこれから徐々に増えてくると思われます。
「食品表示」をしっかり確認し、購入動機により、しっかり判断してから購入する。
そのような消費者行動が監視の目となり、売り手側の企業のモラルを上げることにもがつながると思います。


まずは「食品表示」に興味をもち、知ることで、より身近なものとして食生活に役立てて行きましょう。

 

  • 参考文献

消費者庁 健康や栄養に関する表示の制度について

http://www.caa.go.jp/foods/index4.html

 
 

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