失明の原因第1位「緑内障」!緑内障のメカニズムQ&Aを専門家が解説。 (1/2)

失明の原因第1位「緑内障」。ですが、早期治療を続ければ失明しないことも。「眼圧」や「視神経乳頭陥凹拡大」など、緑内障のメカニズムを学びましょう。

執筆者: 中根 千恵 職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト
現代の失明原因第1位!「緑内障」

こんにちは、眼科検査技師の中根千恵です。

 

日本眼科学会で発表されている失明の原因を見てみると、第1位は「緑内障」、第2位は「糖尿病網膜症」、第3位は「網膜色素変性」です。


筆者自身、眼科検査技師として医療に従事してきましたが、「これほど誤解の多い眼疾患はないのでは?」と思うほど、緑内障に関する情報が錯綜しているのが現状です。

「緑内障になったら絶対に失明する」わけではない。

全てを一括りにして「緑内障」といってしまい、緑内障になると失明するといった誤解から、不安を煽るような情報がインターネットで飛び交っていることは残念です。

「緑内障になったら絶対に失明する」という事は、一概には言えません。

 

医学的専門用語は聞き慣れず、難しく感じると思いますが、医学的根拠に基づきつつ、わかりやすく説明していきましょう。

 

 

緑内障の判断基準

1:「眼圧」

2:「視神経乳頭陥凹拡大」

3:「前房・隅角の浅さ」

4:「繊維柱帯」の孔(穴)の大きさ

5: 進行具合は定期的な「視野検査」で判断

 

以下、詳しく説明していきます。

 

「眼圧」が高い人は要注意!

緑内障では、眼圧(がんあつ)の上昇がその病因の一つと言われています。

眼圧の正常範囲の上限は21mmHgで、およその目安になります。

 

眼圧とは?

目には「前房」(ぜんぼう)という部位がありますが、ここには「房水(ぼうすい)」という涙に似た液体が溜まっています。

この房水が巡回することで、ほぼ一定の圧力が眼内に発生し、眼球の丸みは一定に保たれます。

この圧力のことを「眼圧」と呼びます。

水風船を想像してみてください。

水を入れすぎると、破裂してしまいますよね?

眼圧が高くなると、網膜が損傷

眼圧が高くなると、目の奥にある、物を見るのに大切な網膜が損傷しはじめます。

「網膜」を損傷することで、視野欠損します。

 

「繊維柱帯」の穴の大きさが細くなっても、眼圧が上昇

また、前房の隅には「繊維柱帯(せんいちゅうたい)」という部位があります。

ここには無数の小さい穴があり、その穴が細くなったりすると、房水の流れをせき止めることでも、網膜に負担がかかり、眼圧が上昇します。

 

生まれつき緑内障になりやすい眼のかたちの人も

生まれ持って前房が浅く形成されている、「浅前房(せんぜんぼう)」と「狭隅角(きょうぐうかく)」。

これらも房水の流れが悪くなり、眼圧上昇の可能性が高くなります。

 

「レーシックをしたら眼圧が下がる→緑内障にならない」は間違い

レーシック手術をしている方は、角膜の厚みが測定値に影響するため、眼圧値が低く測定されます。
これは、数値上の話ですので、緑内障にならないということにはなりません。

そもそもレーシック手術前には、必ず眼疾患の有無を検査します。

 

眼圧が高い場合、「高眼圧症」の疑いも

眼圧が高い場合「緑内障」または「高眼圧症」を疑います。

 

ですが、1~2回程度の眼圧検査では、緑内障なのか高眼圧症なのかは判断できません。

なぜなら、眼圧には日内変動があり、夜間~朝が1番眼圧が高くなるためです。

 

また、検査の際に緊張すると、眼圧数値が高くなることもあります。

 
 コラムニスト情報
中根 千恵
性別:女性  |   現在地:東京都  |   職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト

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