ビタミンA(レチナール・βカロテン)を多く含む食品と効果的な食べ方 (1/2)

ビタミンAの多い食べ物・食材とその含有量、効率的な料理方法を紹介。動物性のレチナール、植物性のβカロテン両方ありますが、妊娠中のレチナール量には要注意!

執筆者: 宮本知明 職業:薬剤師
ビタミンAを多く含む食材・上手な取り方

こんにちは、薬剤師の宮本知明です。

 

前回は、ビタミンAの優れた効果・効能をご紹介しました。

ビタミンAは、動物性の食品ではレチノール、緑黄色野菜ではβ-カロテンの2種類の食品から摂取しています。

 

今回は、ビタミンAを多く含む食材・上手な取り方について、解説します。

 

 

レチナールを多く含む食材(動物性)

レバー

レバーの中でも特に、鶏のレバーが1番多くレチナールを含んでいます。
100g当たりの含有量は14,000μgです。

他にも、豚のレバー100g当たりの含有量13,000μg、牛のレバー100g当たりの含有量1,100μgとなっています。

苦くて好き嫌いが分かれる大人味の食材ですが、ぜひ取り入れてみてくださいね。

うなぎ

土用の丑の日にいただくうなぎにも、ビタミンAが豊富に含まれています。
100g当たりの含有量は、2,400μgです。

さらに、うなぎの中でも「やつめうなぎ」は、通常のうなぎの倍以上のビタミンAを含んでおり、100g当たりの含有量はレチナール8,200μgです。

卵黄

卵にもビタミンAが含まれています。
特に、鶏卵の黄身の部分には、100g当たりの480μgのビタミンAが含まれています。

目玉焼きや、卵焼きなどでいただくといいでしょう。

 

 

βカロテンを多く含む食材(植物性)
にんじん

βカロテン豊富な食材の代表のにんじんは、100g当たり8,600μgのβカロテンを含みます。

最近では、スムージーに、にんじんを加えている方もいるかもしれませんね。

しその葉

意外かもしれませんが、実はしその葉は、にんじんよりも多くのβカロテンを含みます。

100g当たり11,000μgと、1番のβカロテン含有量を誇ります。

 

ですが、しその葉は、10枚で5g~10gほど。

100g以上摂ろうとすると、最低でも100枚ほど食べなければならない計算になります。

これほどまとめて摂取することは、現実的には難しいかもしれません。

 

香味野菜なので、料理の一工夫に使ってみたり、しそジュースにしたりして、摂取してもいいでしょう。

 

葉物野菜

葉物野菜は、全般的に多くのβカロテンを含んでいます。

モロヘイヤ100g当たりの含有量は6,600μg、ほうれん草100g当たりの含有量は5,400μg、春菊100g当たりの含有量は5,300μgです。

 

他にも、かぶの葉や大根の葉にも、βカロテンが多く含まれています。

捨ててしまうのではなく、賢く料理に使用しましょう。

 

 

ビタミンAを上手に摂取するには
油と一緒に食べると、吸収率アップ

ビタミンAは、脂溶性ビタミンなので、油によく溶ける性質を持っています。

そのため、効率よく摂取するには、油と一緒に食べるようにしましょう。

 

動物性のレチノールは、高温になると栄養が壊れてしまうこともあるので、短時間で調理します。

植物性のβ-カロテンは、熱にも強い性質を持っており、生で食べるよりも、加熱すると吸収率が高まります。

 

生で食べた場合は8%ほどしか吸収できませんが、油分と合わせた加熱料理だと、その吸収率は50~70%になります。

 
 コラムニスト情報
宮本知明
性別:男性  |   職業:薬剤師

薬剤師/ジェモセラピスト/漢方ソムリエ。病院薬剤師を経て“薬と共存しない生活”の念いからホリスティックな健康観と出逢う。現在は、新婚女性、新米ママさんを西洋医学・東洋医学・自然療法の良さを合わせた統合医療の知識をもった“ホリスティックな健康観を持つ女性”に育成する活動をしている。

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