「プールの水は汚い」を徹底分析!塩素や感染症から目を守る3つのルール (1/2)

プールで感染しやすい目の病気の予防方法について。消毒殺菌に使われている塩素の、あの独特の匂いや刺激の正体も解説。

執筆者: 中根 千恵 職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト
「プールの水は目に悪い」って本当?

こんにちは、眼科検査技師の中根千恵です。

 

今回は、プールから感染する可能性がある眼疾患、予防策、消毒殺菌に使われている塩素についてお伝えしたいと思います。

 

 

プールでかかりやすい目の病気とは

プールでかかりやすい目の病気のうち代表的なものは、次の3つです。

 

  • プール熱
  • 流行性角結膜炎(アデノウイルス結膜炎)
  • 塩素の濃度によるアレルギー性結膜炎

 

プールの消毒殺菌に使用されている「塩素系消毒剤」とは

塩素系消毒剤は、水に溶けると「次亜塩素酸(遊離塩素)」が生じる薬品です。

これが、プール水を消毒・殺菌してくれます。

 

プールの衛生基準として、遊離塩素濃度が決められている

プールでは、遊離塩素濃度を一定時間ごとに測定し、0.4〜10ppmに保たなければいけない決まりがあります。

 

水道水にも塩素は含まれている

感染症を防ぐために、水道水にも塩素は含まれています。

 

水道水の法律では、「遊離塩素が0.1ppm以上」が下限と定められています。

一方、上限に規定はありません。

ですので、地域によっては2ppmほどの高濃度の水道水もあります。

 

プールの水も水道水も、含まれている塩素濃度はほぼ同じ

ここで、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、実は、プールの塩素濃度は水道水とほぼ変わらないのです。

 

ただ、ふだん水道水を飲んで、プール水のような匂いや、強い刺激を感じることはないですよね。
なぜ水道水はプールほど塩素臭くなく、眼や皮膚に炎症が起きないのでしょうか?

 

 

プールの刺激は、塩素濃度のせいじゃない!

残留塩素の種類には、「遊離塩素」と「結合塩素」の2種類があります。

 

プール特有の刺激の正体は「結合塩素(クロラミン)」

上でお話しした通り、「次亜塩素酸(遊離塩素)」は、塩素系消毒剤が水に溶けると発生します。

この遊離塩素が、ある何かと反応すると、「結合塩素(クロラミン)」という物質が生成されます。

 

このクロラミンが、皮膚、目、呼吸における刺激や痛みとともに、不快な臭いのもととなるのです。

 

では、遊離塩素が何と反応しているかというと、汗や尿中の尿素が加水分解されて発生するアンモニアです。

プールは、多くの人が利用します。

すると当然、汗・身体の汚れ・尿・などがプールの水に溶けているのです。

 

結合塩素は、消毒効果は低く、刺激は強い

「結合塩素」は、消毒効果は低く、遊離塩素の1/350程度です。

ですが、「遊離塩素」と比べると刺激が強く、アトピー性皮膚炎などはプールの「結合塩素の濃度」と関連性があるという報告もあります。

 

つまり、プールに人が入って水が汚れることで、「遊離塩素」が結合して「クロラミン(結合塩素)」を生成すると、プール内に細菌やウイルスがいなくても消毒効果が落ち、かつ身体への刺激が強くなるということです。

 

塩素や感染症から眼を保護するためには?

次の3点を守るよう心がけてください。

 
 コラムニスト情報
中根 千恵
性別:女性  |   現在地:東京都  |   職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト

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